佐々木一成のブログ

元JOYBRASS トロンボーンアドバイザー 佐々木一成のブログです

アーティキュレーションレボリューション

どうも、アドバイザーの佐々木です。

 

今回はアーティキュレーションについてです。

留学時代はとても厳しく指摘されていたアーティキュレーション、皆さんはどのように意識し、演奏しているのでしょうか?

まずはアーティキュレーションとはなんぞや?というところから考えてみます。

googleさんに聞いてみたところ 

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とこんな感じで出てきました。

音楽の場合だとどちらかというとこの「明瞭度」というニュアンスから使われてると思います。

さて、このアーティキュレーションというやつ。一般的なニュアンスはスラーやスタッカート、アクセント etc…など音符に使われている記号を総じて認識してると思います。

これって

 

思った以上に相対的でアバウトな記号なのです。

 

えっ?知ってるよって?

いやいや、みんな意外とこれらの記号に縛られているものなんです。

ほら、人って何かを形容するときの感覚が違うことが良くあるじゃないですか?

そのことは理解しているのに演奏となると途端に決まったパターンで吹いてしまう感覚になりことが多いと思うんですよね。

例えばアクセントの吹き方とかスタッカートの吹き方みたいなことで教わって、それが固定化される傾向が良くあります。でもこれはあくまでもニュアンスとして考えてみてください。同じアクセントでも強さ、長さ、音色感など同じ「アクセント」とされるアーティキュレーションのなかにめちゃくちゃ幅が存在しているはずなんです。

そして曲中で何をもってアクセントたらしめるかというとですね……

この間レッスンでこんなやりとりがありました。

 

私 「確かにそこはスタッカート書いてあるけど短すぎない?」

生徒「いや、学校でもっとスタッカートに聞こえないとわかりにくいと言われて…。」

私 「うーん、確かに書いてあるように吹くんだけど。これだとフレーズが突然ぶった切られる感じにならないかな?」

生徒「そうなんですけど、他とのが出ないと言われまして…」

 

そうなんです、差があれば良いのです

 

全体はもちろん前後のフレーズの中でアクセント感を感じさせれば良いのです。

なので、例えばスラーはレガートタンギングで全て演奏しないといけない訳ではないと思うんです。弱めにアタックをかけて全体をつながるようにようにして…(いや、それがスラーじゃんということはないですよ!違うのです(笑))とか、テヌートだけど少し早めに減衰させて…とかテクニカルな部分でももっと自由に考えれると良いと思うんです。やはりイメージがとても大事になってきます。

 

僕が勉強してきたクラシック音楽は、楽譜に忠実に演奏するように努めないといけないとずっと言われてきました。確かにそう思いますし、僕もそう教えています。そういうことが理由なのかもしれませんが、ジャンル的に形式、様式がきっちりしていると思われがちですが、実はもっと幅のある世界なのです。なので世界中のオーケストラが全く同じ楽譜を使っても違う演奏になっていったりするのはそういう部分の集合体のカラーの違いみたいなところが出てくるからなんですね。多くの違いはそれぞれの言語の違いや生きてきたなかでの聴いたり、学んだりした音楽などの嗜好性が強く出てきます。

そういう意味ではイメージの引き出しをもっと持っていたいと常に思いますね。

理想は同じ曲を違う雰囲気でいくらでも吹くことができると最高です!

そう考えるともっと面白くなってくると思いますよ〜

 

今回はここまで、それではまた!

 

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