佐々木一成のブログ

元JOYBRASS トロンボーンアドバイザー 佐々木一成のブログです

リムトップからクルークまでの距離

ここにきて暑さが増しましたね、どうも、アドバイザーの佐々木です。
f:id:kazooy:20160818114106j:plain上の画像のマウスピースは僕の私物なのですがこれらは全てシャンクを1mmほど浅く入るように長さや太さを変えてオーダーメイドされたマウスピースです。

どうしてこんなことをしたのかといいますと自分の楽器との相性が良いからなんですね。

アドバイザーとしてお手伝いするようになってからは、毎年ボブリーブスさんがジョイブラスに来られてるのですが。2013年に来日された時にトランペットのマウスピースをレシーバーに挿した時のシャンクエンドとリードパイプの距離(ギャップ)が吹奏感やツボに大きな影響を与えるということを僕自身がイベントを見て初めて知りました。(今年も9月18日にトロンボーンマウスピースのイベントをやりますよ)

それでふと思ったんですよ

トロンボーンだとどうなのか?と

聞いてみたところ

「ハサミと紙、楽器を持ってこい」とのことで
用意しました。
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その後は

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紙をこんな風にですね、幅の違う短冊形に切りまして。

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こんな感じでパイプにマウスピースと合わせて差し込むと出来上がりです。
これを何種類かに切った紙で試すのですが、幅の大きいものがよりマウスピースの挿し込みが浅くなります。

これをボブさんを目の前にしてあれやこれや試していたのですが、ある紙のタイミングで音の響きがすごく良いバランスで鳴ったんですよね。めちゃくちゃ驚きまして・・・

「その長さが好きなのか?なら印をつけてあげるから、それを基準に曲や仕事の内容で微調整しなさい」

「本当は唇の振動部分からの距離なのだけれど、測るのであればリムトップからクルークの曲がるところまでの距離、その距離で変化が起きるんだ」
それがちょうど通常よりも1mm浅く挿しこまれた状態だったのです。
それからは多少色々と試したもののその時のバランスで何もかもやっていますね。
これをペーパートリック(トランペットとやり方は同じ)と言って、しばらくそれで吹いていたのですが水分で紙は比較的短時間で破れてしまうのでビニールテープを使ったり、真鍮ペーパーを使ったりしてましたけど。
結局その都度つけたり外したりするのに面倒くさくなってしまい。

う~ん・・・よし、作ってもらおう

ということになり、注文していった結果、最初の写真くらいに今現在はなっているということなんですね~

このペーパートリック、試すのは簡単なのでだれでもお試しになれますよ!ただし破れた紙片がパイプ側についたりとかするので自己責任でお試しくださいね、僕がいるときにお店に来ていただければ色々とお手伝いできます‼

まあでもこのやり方はあくまで距離を出すことしか出来ないのと、スライドチューニングの楽器などはどうなんだ?とかいうのもあるのですがそれでも楽器との相性というのはそういう要素もあるということが重要だということです。
僕もあれだけ作っておいて楽器が変われば合わない可能性が出てくるのですが・・・少なくとも僕の場合はメリットが大きかったですね。

それでは、また。

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