佐々木一成のブログ

元JOYBRASS トロンボーンアドバイザー 佐々木一成のブログです

道具に頼る。

どうも、アドバイザーの佐々木です。

 

マウスピースの話の前に…

 

 以前から意外とアバウトな内容になりがちだと思ってどう書こうかな?と考えていた内容のものです。

「道具に頼る」ということ

道具が自分を成長させてくれる感覚というのは経験上、実はとても良くあるのです。

もちろん、スライドがちゃんと動くとかの楽器自体に不具合がない状態は大事ですよ!今回はそういうことではなくて楽器の持つ音色感やクセみたいなものを、またマウスピースと自分との関係性をどう感じるかという部分です。

まずは自分の体験談を話すと初めに両親に買ってもらったクルトワをそれに付属していたクルトワのマウスピースで3年くらい吹き続けていました。たぶん型番はBECQUET  Lだったと思います。当時は常に留学中で課題が多く、とにかく練習という状況で道具的な”クセ”みたいなものを特に感じたりすることはなかったです。自分の楽器を買ってもらうまでは高校の部活にあったバックを吹いてはいました。色んな楽器に興味はあったもののお店にいって吹くとかということをせずにずっときてました。どちらかというと当時はメーカーの個性=音色という意識であとはその楽器で技術を高めていけば良いと思っていましたね。

ただ、調子が悪くなったりとかしたタイミングで楽器やマウスピースを試してみようという気持ちになって色々と吹き始めました。そのときに感じたのは今思うと当たり前ですが、全然違うな(笑)という感覚を覚えました。でもその違いの感覚が当時の僕にとってはとても新鮮で面白かったのです。

さらには前にも少し書きましたが、ある楽器で出来ないことが違う楽器だとやりやすいという現象がおきたことです。いや、普通だろと思う人も沢山いらっしゃるでしょうが…よーく考えてみてください。

 

果たしてそれはどういうことなんでしょう…?何が起きているんでしょうか。

 

楽器やマウスピースのクセだとか特徴とかいう話も聞くこともありますね、だけどその差って個体差や特徴自分の奏法やタイプにマッチするかどうか、その時の感覚にも左右されるでしょう。それに重要なマウスピースと楽器のマッチングというものもあります。とにかくいずれにしても楽器に頼ることで上達のきっかけになるということが起きる現象があるのです。実はこれは苦労している人ほど奏法とかと並んで重要なものだとは思います。なので、色々と試してみてほしいと思ったりしますね。

更に言えば「自分の癖と対峙する」のときに書きましたが、身体と楽器との関係において発生している状態は色々なものと連動して必然的に発生していることが多いように感じます。なので練習すべき部分を整理することにも影響すると思っています。楽器を超えるほどの自身の個をお持ちの方は気にならないと思いますが、そういう人はそんなに多くないと思うので…。

 

とはいえ、東京や大阪などと比べて地方都市だと試すにもなかなか難しかったりしますよね?だとしても違う楽器を吹いてみるという経験が色々なきっかけを与えるかもしれないということだけでも知っておいてください。それだけでも意識的に違う状態で今吹いている楽器とつきあっていけると思いますので。

 

まあ確かに楽器本体は安くないですから…、なのでマウスピースだけでも…と考えがちなところでマウスピースが増えていってしまうという事態に陥りがちです(笑)

 

 

今回はここまで、それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

トロンボーンの良さ

どうも、アドバイザーの佐々木です。

 

この間、昔からの友人(楽器と関係ない感じの人ね)と飲んでいて

「そんなに続けてるトロンボーンの良さって何?」

と言われまして、

「えっ!?そりゃ音だと思うけど…」

と答えたのですが、改めて思うとなんだろうと考えてしまいましてね…。

そりゃ、始めはトロンボーンを希望せずにトランペットとかサックスとかなんとなく知っている楽器(笑)を書いて希望だしたのですが。それがトロンボーンになり、部活の上下関係みたいなものにも馴染めず、若干幽霊部員になり…などモチベーションのかけらもないまま過ごしていましたが、忘れもしない1学期も終わろうとしたときにたまたま…本当にたまたま誘われて行ったパリトロンボーン四重奏団の演奏会が自分のトロンボーンの原点で、なによりもその響きや音色感に惹かれてやっていたものですからまあ…音だろうかなと思ってはいます。

でもよく考えたら楽器って音こそが魅力であるからこれだけの種類の楽器が存在しているんだと思うんですよね。

まあ、それは大きい話だとして置いておきましょう(笑)

他のトロンボーンの魅力といえば、…スライドでしょうか。

だから大変なこともあるとは思うのですが、短所というのは長所になるというところですかね。他の楽器にはない一番の特徴と言える部分ですがそれが魅力だとは正直個人的にはあまり思わないかな〜。これも結局音をつくる機構の一つではあると思うんですよね。

 

あとはなんでしょう(笑)舞台映え…?

 

もう音としかずっと思ってなかったのであまり浮かばないですね…。

うん、やっぱかな?

それに同じ楽器吹いても音色が人によって変わるというのも面白いじゃないですか!本当に人の声と一緒ですよね。まあそれは他の楽器と一緒か(笑)

トロンボーン特有というと難しくなりますね…。

音域も好きですけどね、ちょうど声の音域だし。うーん…

考えるとよくわからんですね

他にあれば教えてください(お願い)。

 

質問やメッセージは【kazooy1978@gmail.com 】までどうぞ

 

 

マウスピース(序章)

どうも、アドバイザーの佐々木です。

 

この間荷物を少し整理していてふと思ったのですが、いやー、気づけばマウスピースが増えたな…と置いてある数をみて感じたので少し書いてみようと思います。

 

ここ数年普段ジョイブラスにいるのもあって、ことあるごとに試しては買ってみたいなのを繰り返していました(笑)。気に入ったものがあっても大体3ヶ月くらいで切り替わったりしてました…慣れてくると色々と感じる部分が出てくるんですよね。

 

ところがです、今使っているのが使い始めて1年半くらいになります。

グレッグブラックのDavid Finlaysonモデル

この人です。(すいません(笑)このGo-proをスライドにくっつけた動画のやつです)

 

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ニューヨークフィルの2番奏者としてアレッシやコリンの隣で良くみるおじさんです。

いや、この人すごいんですよ。

こんなこというとあれですが、アレッシも食うぐらいのサウンド、音量や技術も高い奏者でアレッシと二人でニューヨークフィルのセクションを支えてきた一人だと思います。ただ、本人もあまり個人で露出をしない為か比べるとマイナーな存在かもしれませんね。

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サイズは4Gサイズでスロートが.295インチ(太いですね…)ウェイトはレギュラーと思われるのと…他は良くわかりません(笑)フィンレイソンが使ってるやつと同じスペックのものが欲しいという注文で来たやつだったので… 

いやこいつが個体も良いのか自分の使ってる楽器と良くあってくれるのでなかなか他が勝てない状況が続いてますね…。スペックの割には意外と吹きやすいですし

 

マウスピースって難しいですよね、前に書いたように同じテナーでもマウスピースによっては吹いた楽器が良い楽器だと思えなくなるくらい相性が影響することもままあります。

お店にいると聞かれるのは選ぶときに

「何を基準にすれば良いですか?」

という質問が比較的多いですかね。

基本的に僕はお話を聞かせてもらってそれに必要そうなタイプのマウスピースをいくつかお出しするというスタイルなのですが、何を重要視してるかで大分変わってきます。

音、操作性、口当たり、息の感じ…などそれぞれのバランスがどういう感じか、ある程度の統計上で楽器との相性を考えたりとかして決めてはいくのですけれども

やはり個人的には音というのははずせない要素ではありますね。それをベースの基準として構わないと考えます。

楽器を選ぶときと同じで音が好きかどうかは1番大事にしてほしいかな?と思います。

自分とマウスピースと楽器で出て来る音は何かを変えるとかじゃなくその組み合わせで持っている音色感は大きくは変わりづらい部分だと思います。

音が好き、それでいて良いレスポンスや操作性かどうかみたいなところです。

あと自分と楽器のバランスにあったリム径とかですかね?前にちらっと書きましたが僕は楽器によってサイズを変えてしまうのであまり気にならないですが、変えたくないという人はもちろんその中で選んでいけば良いですね。

他に出来たら発音や音量に問題がないかどうかというところです、ただ慣れとともにそういう部分は変化していくこともある気がします。

そういうのも諸々含めて

「どこかしらピンとくるもの」で選べればと思います。

今までを考えると吹いた時の印象が良いもの、その後の慣れはもうやってみないとわからないというところですかね(笑)あとは場所もね〜、影響するといえばしますがそこまではなかなか難しいのでそれ以外で考えてみましょう。

 

そのうちマウスピース自体の個人的なレビューをすこしづつ紹介できればと思います。

 

今回はここまで、それではまた。

 

メッセージ、質問は【 kazooy1978@gmail.com 】までどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

人それぞれ

どうも、アドバイザーの佐々木です。

 

今回は人それぞれということですが

 

これまでに何回か「(レッスンの)講師の先生に言われたことと違うんですけど、どうすれば良いですか?」という話をされたことがありました。

言ってしまえばそれで良いと思うんですよね。僕は僕なりの経験に基づいての楽器に対してのアプローチ方法を考えてこの場でこうやって書いているわけですが、それは間違ってますと言われてもしょうがないというかなんというか…。

こういうのって

 

違って当たり前です

 

必要な要素は同じものでも切り口やその過程など人によって見え方や捉え方が変わってくると思いますし、得意なものやそうでないものでも考え方が変わってくると思うのです。ただでさえ管楽器、特に金管楽器においてはこれが決定版といった奏法なんてあまりないくらいよくわからないことだらけなんだと思います。

 

なのでね、ただ違うからどうしようと思わないで

そういうやり方もあるんだ

くらいを思えると良いのではないでしょうか?

やってみて、体感しながらアプローチできるのが良いと思います。

難しさもあるかもしれませんが、個人的にあとは変化する気持ち、変化してもよい余裕みたいなものがあれば変わっていく状態を受け入れながら試していけるんじゃないかと思います。

いつも同じような感覚で吹きがちなところを変えてもいけると思う感覚みたいなところですかね〜。これはとても大事な部分だなと今はすごく思います。

 

例えばアンブシュアとかに関してもそうですね。

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どうでしょう、この名手たちも

 外側から見た感じでは似てるようで結構違うことに気がつくはずです。

ひろーく考える上でのヒントにはなる気はしますけど、あくまでも参考程度にしておいて自分にとって良い状態へのきっかけくらいに捉えてると良いのではないでしょうか?

同じように構え方などそれぞれの考えがあるとは思いますが、それらを含めた色々なものに対して試してやろうくらいの意識で大丈夫だと思っています。

ということで

ヒントはいろいろな方法でちらばっているけれど、それを活かすも殺すも自分次第なところだと思えてると良いんじゃないかと自分の経験からは思うのです。

 

今回はここまで、それではまた。

 

質問やメッセージは【kazooy1978@gmail.com 】までお願いします。

 

 

ピアノ合わせ

どうも、アドバイザーの佐々木です。

この間リサイタルのピアノ合わせ(一回目)やりました。

いや~めちゃくちゃ楽しかったです!

笑いが絶えないリハでポジティブな合わせが出来たと思います。

でもやりながら思ったんですよ…

 

昔からピアノとの合わせが苦手なんです…。

 

なんていうかアンサンブル感が良くわからなくなるんですよね~、それでも大分慣れたとは思うのですが吹いてて不安になることが良く出てきます。

とまあ、リサイタル前に何を言ってるんだ状態ですが(笑)合わせをやってみてうーん、やっぱりね…。ってなったんですよね。

なんでだろうとずっと考えているのです、まずは慣れが自分的に足りないのかな?とは思うんですがそれにしても鳴ってる音の感じと自分の演奏がイマイチこう合わない感じになるんですよね。

鳥塚くんはちゃんとバランスや響き、演奏の仕方もバシッと注文も出来てて

すげ〜って思いましたね。

終わったあと相談をしてみましたが

「音が減衰する楽器というのもあるんじゃない?」という話を聞いて

ほう…と思い考えてみましたが、ギターとかだと大丈夫なんですよね…。うーん、やっぱり慣れかな?人の演奏を聴いてるぶんにはわかるんですけど。

何かヒントあれば教えてください(笑)

まあ、色々とやってみてリサイタルの準備をしようと思います。

 

あとはホールとかでやられるんですよ。

響きが変わって聴こえてしまって違和感を感じてしまって動揺するというか、オーディションとかでも良くあったのですがチューニングをしたときに「あっ……」と違和感を感じて不安になるときがありますね。なんかこう音場の環境に左右されるというか…。

それでもたまにとても良くマッチする場所に出会うとめちゃくちゃ吹きやすいです。

あれかな〜自分の音をまだ聞きすぎるきらいがあるのかもしれません。

みなさんはどうですか?そういうのってありますか?

 

これからは色々となんでも教えて&聞いてくださいね(^^)

あと改めて質問を募集します!

kazooy1978@gmail.com までよろしくお願いします〜。

 

 

 

 

頭の整理が9割

どうも、アドバイザーの佐々木です。

 

今回は楽器を練習するというのはどういうことか?というのを考えてみましょう。

音出し、基礎練習、エチュードなど曲の練習などなど…ほとんどの方が練習のメニューとしてやっているとは思います。

レッスンをしていると良く感じるのですが、多くの場合「楽器を吹く=フィジカルな練習」になっていく傾向があるのではと思います。

例えば吹いているうちに練習しているフレーズは覚えてしまって、それが吹けるようにの繰り返し練習をするような感じになりがちですね。とはいえ楽器を吹くという行為、とくに金管楽器はフィジカルな部分がそれなりに必要とされるので、そういう練習も必要だと思います。特にトロンボーンに関して言えばブレス、アンブシュア、スライドワークなど体全体で演奏することになるので…。僕も若い時はとにかく練習してました、前にも書きましたがレッスンに持っていかないといけない課題が多かったのもあって半強制的に練習を沢山しなきゃいけなかったのもあります。

確かにもちろんそれでも上達してはいけると思うのですが、僕が大事だと感じるのは頭で整理できているかどうか、というところです。吹く前に歌えているかとか、ポジションが確定しているかとか、そして今何の練習をしているかというのが大事なポイントだということです。

 

シンプルにイメージした歌のように吹いてみて、そこで感じることを紐解く必要があるのとそれをアプローチするときにちゃんと整理できているかどうかを考えてみましょう。

ある生徒に「今吹いた自分の演奏はどうだった?」と聴くと「上手く吹けませんでした」と言われることがありました。それは世界の超一流のプレーヤーも同じことを思うかもしれない感想だと思うのです。それだとなかなか解決しないですよね?

そうではなくてどこが?どういう風に?どうなってしまっているのか?というように考えられると良いですね。それでも若いうちは経験ややり方の引き出しも少ないのでなかなか難しいところもあると思います。なので実験をするのです、試行錯誤を繰り返してみるんです、そうすると途端に同じように繰り返すことがなくなっていきます。周りが聴いて同じような練習をしていても自分のなかでは明確な意識と違いをもって練習出来るようになります。

 

僕自身もそれをするようになって調子も戻っていきましたから…それまでもやってたつもりではいたのですが、引き出しがまだ少なかったのと演奏時にそのまま持ってきてしまって演奏行為を複雑にしてしまっていったので上手くいかなかったのだと思います。なので、実際に演奏するときはより頭も動きもシンプルに出来るように練習していけると良いですね。人は身体が疲れていると休みますが、頭だけが疲れている場合は意外と続けてしまうような気がします。なので頭と身体のバランスが大事ですが、個人的に頭整理が練習の9割くらい占めていると思います。

 

自己分析は緻密に、演奏時はシンプルにをオススメします。

 

よくわからない場合はまた質問をくださいね!

今回から質問は kazooy1978@gmail.com までお願いします。

27日のリサイタルのチケットもこちらから出来ます!!(前回の記事をみてください)

 

 

 

そろそろ

お久しぶりです、と毎回言っている気がする…

死ぬほど暑いですね…どうもアドバイザーの佐々木です。

 

もうね、大変ですよ!!

 

色々と大変で滞ってるものばかり、アメリカの思い出とかアライアンスのこととか書くことは沢山あるんですけどね。

そろそろちゃんとやろうかなとは思います、ええ。

ということでまた。

 

あっ、8月27日にリサイタルやりまーす。

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よろしくです!それではまた。